管長の修行問答
2008.07.25
巡礼
只管に歩む只々歩む
- 退職を機に心の休養と今後の人生設計の為、四国八十八ヶ所を巡ります。その際の作法、心の在り方等を詳しくご指導下さい。
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作法については、真言宗に聞かれると良い。心の在り方は、ただ素直であることだ。純粋であることだ。ただ、真っすぐ人生を歩み切るように、その巡礼の歩を進めていくのである。ならば作法もついてくる。
一切を受け入れ、只管感謝しながら歩くのである。人の情に触れば甘え、素直に自分を出していくと良い。
巡る一歩は吾が人生。巡る二歩は吾が転生と心して、只管歩く。黙々と歩く。これが人生であるのだ。理屈など必要ない。
謙虚に頭を垂れて参拝されると良い。一切を捨てて歩かれると良い。人生残りわずかである。いよいよ大詰めである。あとは、如何に心を純ずるかにある。虚栄を捨て、不安を捨て、只々光を求めて歩むだけである。尤もらしい理由など全く必要ない。
善哉!善哉!