2008.07.24
生まれながらの品というのは当然ある。
俗に、血とか生まれと呼ばれるものである。
血統毛並が良いのである。
それは、要するに、その両親がそのような人であったことを意味する。
その結果として、そのように幼児の頃より教育されてきたから、その人に品性がそなわっているわけである。
品性に欠落した親を持つ子に、優れた芸術性は期待できない。
たとえ、貧乏人と雖も、その親が美的センスに富んだ人であったならば、子も必ずやそうなるものである。
その意味で、品位ある親に育てられた人は、そうでない人と比べたときに、品性については優位の立場にあることになる。
しかし、そういう人は、今度は、芸術に必要な大胆さといったものに欠ける傾向があって、それぞれ一長一短を示すものである。
その両方を身につけることはなかなか難しいものである。
とりあえず、あなたがこれから品性を培いたいと望むのであるならば、そうすることである。
まずは、その心を少しだけでも変えてみることだ。
即ち、美麗なるものに心惹かれ、その幽玄の世界にひたりきる習慣を身につけることである。
日常の雑事に追われている者に、この品性は培い難い。
次に、品のある衣服を身につけることも大切だ。
部屋は常に綺麗に片付けられ、花が飾られない時がない。
日に一度は、流麗優雅な音楽に一時を忘れることを忘れてはならない。
食事は音を立てず、静かに、ゆったりと食す。
歩く時は楚楚として、決して荒々しさがあってはならない。
眼と唇は常に微笑をたたえ、すずしげである。
といったところを、一つずつ習得していくことである。
がさつに育った人間にとって、こんなことは死ぬほどに辛いが、身についた暁には、あなたの霊性も高まっていることは確かである。