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タイプ４だった母親の影響が強く、子どもの頃の私は、人と違っていなければいけない、平凡はいけない等という価値観に、無意識にもとらわれていたと思います。母は、ぼーっとしてのんびりしている子どもの性格に、やきもきしていたようで、大きくなってひとり立ちして生きていけるのかと心配していたのだろうと思います。

母がよろこぶ何か気の利いたことを言わなければ、という緊張感を今でもよく覚えています。本能タイプの自分からしてみると、母の感情の起伏のスピードにはついていけない感が大きく、子どもなりのストレス解消法として空想の世界に逃避していました。ところがこちらの世界に戻ってみると、周囲の話はどんどん先に進んでいて、聴いたふりをして相槌だけを打っていたために、話の内容についていけず、トンチンカンな反応をしてしまっている自分がいました。「ピントがずれている」と言われるたびに恥ずかしくて、これはまずいと、こちらの世界にちゃんと居るように、これもまた自分なりに訓練し、だいぶ修正されたと思います。

タイプ別を学びはじめたとき、母がタイプ４かどうか確かめたくて「ねえ、もしかして、人と違う自分でいたいと思う？」と訊くと母から「もちろんでしょう」という答えが。ああ、やっぱり。

すっかり総白髪になって動きも遅く背中も丸くなって、一輪の花に「うちに遊びに来てくれたんだね」とお喋りする母の姿に、すべては無常であると知った今、平々凡々な日々が、どんなに大切な一瞬かと思うこの頃です。