月曜メルマガ
2025.11.17
vol.764 心の灯
ついこの前まで、いったいこの暑さはいつまで続くのだろうと言っていたのに、気が付けば朝夕の冷え込みで温かい食べ物や飲み物が恋しい季節になってきています。急激な気温の変化で身体が追いつかないという人も多いのではないでしょうか。身体を冷やさないように重ね着をしたり、ぬるめのお湯にゆっくり浸かったりなど、身体をしっかりと気遣ってあげて下さい。
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気温が低くなってくると、空気も澄んできますね。この季節、晴れていると夕暮れどきの空は本当に美しいと思うことが多いです。美しい夕日に出会うと、時間を忘れて見入ってしまいます。時々刻々と変化していく様はまさに一期一会という言葉がぴったりだなと思いますし、その瞬間は日常の雑事もどこへやら、ただその素晴らしいときに満たされた自分がいます。
中学生の頃、学校がすごく遠かったので自転車で通っていました。通学路の途中には、田畑の間を真っすぐに1キロほど伸びる一本道があり、そこからは遠くの山々が一望できました。学校が終わった夕暮れどき、ちょうどそこを自転車で通ることも多く、澄んだ空気の中、山々が黄昏色に染まる瞬間に出会うのは、今思えば随分と恵まれていたようにも思います。
田舎ゆえ道を往く人も殆どおらず、ただ遠くに見える民家の軒先にポツリポツリと明かりが点いて、人が住んでいることを知らせてくれていました。夕暮れどきの、何かちょっと寂しいような、しかしどこかとても懐かしいような空気の中、夕日を浴びて自転車で走るのは、どこか現実を離れて、とても心地良かったことを覚えています。民家の軒先の明かりが、何とも言えず温かでした。
そのまま自転車を走らせていると、空は徐々に暗くなり、遠くの山肌も群青色からもっと深い黒へと変わっていきます。あたりはぐっと暗さを増し、さらに寂しい雰囲気に変わっていくのですが、その中に自分の家の明かりが見えたときの何とも言えない安堵感は、いまもはっきりと心に残っています。それは単に明かるいというだけではない、心を満たしてくれる場所、帰るべき場所を教えてくれているような、そんな温かな光でした。
今日のPHOTO
青森のごんぞうさんから、いただきました! 昼休みに根城の広場を散歩した時のものだそうです。
「こちらは11月23日と24日の八戸市の第九(ベートーベンの交響曲第9番)演奏会に向けて練習に参加しています。管長先生の2月のご指導では、今の時期は、引き継ぎや自分のして来たことをまとめるといったことすべき時期と伺いました。1995年の11月23日に父は癌で亡くなりました。もし父が亡くならなければ、私は青森県へ戻っては来なかったと思います。あの日からの30年間(うち29年は本会の会員として、歩ませて頂いておりました)の色んな想いを、第九の曲に乗せて、昇華して、前に進みたいと思います。」
ごんぞうさん、30年間の集大成として、きっと素晴らしい演奏会になることと思います。応援しています!
今週は、全国的に冬本番の寒さになりそう。北海道では雨や雪で荒れ模様との予報もあります。どうぞ暖かくして健やかな一週間をお過ごしください!
