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2025.10.08

vol.758 ドイツ人の価値観

野球のユニフォームを着て道具を背負い、自転車に乗った小学生の男の子たち。

「さなえだ、さなえ、お母さんが言ってた」

「まだ総理になってないけどね」と前を走るコーチらしき人。先週末、自民党初の女性総裁に選ばれ、そして恐らく日本初の女性総理となる高市早苗さん、子どもたちの目にはどんなふうに映っているのでしょうか。この子たちが大人になったとき、素晴らしい日本が続いていてほしいと、祈らずにはいられません。

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勤勉さでよく比較される、日本人とドイツ人。ドイツ人は日本人の3倍休んで1.5倍の成果を上げていると言われます。2023年には、名目GDPで日本はドイツに抜かれ、現在4位になりました。

先日、書店で目についた『9割捨てて成果と自由を手に入れる ドイツ人の時間の使い方』(松居温子著)。面白かったので、少しご紹介したいと思います。

9割捨てる、というのが、まず衝撃でした。日本人の「何もかも大事で完璧にやらなければ」という思考に対して、ドイツ人は「大事なこと、すなわち成果につながるものだけにタスクを絞って、そこに集中する」というのです。大事なことは1割しかないというのですね。確かに日常、無駄が多いと思いますが、9割捨てるには、かなり思い切った決断をしないといけません。

そのために、著者が提唱しているのは、1)重要なものと、そうでないものとを、まずは見極める、2)捨てる。自分がやるべきでない仕事を他の人につなぐ、手を付けない、頼まれたことを断る、3)そして、集中する。

自分がやるべき仕事か?と思いつつ、誰もやる人がいないなら、と引き受ける、人間関係を考えると断れない。多くの日本人にとって「断る」はかなりハードルが高いことですね。でも、ドイツ人は、お互いにとてもあっさりと上手に「NO」という意思表示をして、人間関係が悪くなることもない、というのです。お互いの意志を尊重しているとも言えるでしょうか。

そして、同じ真面目でも、ドイツ人は決して完璧主義ではなく、60点か70点でサクサクと仕事を進め、課題が生じたら、そのときに一緒に考えて解決する方が効率がいい、と考えるそうです。

これによって、仕事の成果も上がり、自分の時間も確保して、人生を楽しむのがドイツ人の生き方だと、子供の頃からドイツで生活してきた著者は言っています。

自分優先で自分勝手なようにも見えますが、ちょっと違うと著者は言います。世の中を良くしていく役割も、あくまで「わたし」が担っているという意識がドイツ人には浸透していて、困っている人を見たら、自分の考えで助けるのがドイツ人だという著者の観察には、なるほど、学ぶことがあるなと思いました。

今日のPHOTO

京都の森の散歩人さんから頂きました!

「雨が降るようになりキノコを見かけるようになりました。小人のランプシェードのようなハナオチバタケというキノコを見つけたの写真を送らせて頂きます。」

わあ可愛い!おとぎ話の世界のようですね!

ようやく秋らしくなってきました。明日10月6日は中秋の名月。(旧暦)8月15日の月で、満月というわけではありません(満月は翌7日です)。澄んだ空に、美しい月が見られるといいですね!

今週も、どうぞお元気でお過ごしください!