月曜メルマガ
2023.10.30
vol.656 タンチョウと生きる人々
秋らしい気候になったと思いきや、今週はまた25度超えの日がありそうです。衣替えをいつしていいのか、迷います。季節ごとのケジメみたいなものが無くなっていくとしたら、寂しいですね。
*..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*
北海道のTさんから、タンチョウヅルの素敵な写真を頂きました。
ずいぶん前ですが、タンチョウの人工ふ化や飼育の様子を取り上げた番組を見たことがあります。育ての親の男性が声を掛けると、タンチョウたちが鳴いて答える光景が目に焼き付いていました。タンチョウは、いったん夫婦になると同じ相手と一生添い遂げること、ケガをしたり辛いときはかばい合い、恩を忘れないことも知りました。
その方は、髙橋良治さん。乱獲により絶滅の危機に瀕していた丹頂鶴の保護に、北海道・釧路湿原の自然公園で取り組んできました。著書には、世界最初の人工飼育は、一つ一つ手探りで本当に大変だったこと、ヒナたちに、電線や道路などの危険を避けることをどうやって教えるか、飛び方をどう教えるかなど、沢山の苦労が書いてありました。
こんな感動的なエピソードもありました。
タンチョウへ餌をあげていた山崎定次郎さんという、タンチョウたちにとっては、いわば「命の恩人」が亡くなったときのこと。
その前日に、山崎さん宅の上空を、何羽ものタンチョウのつがいが悲しげに鳴きながら飛んでいたというのです。3月の繁殖時期でもないのに何でだろうと、近所の人たちは不思議がっていましたが、その理由が葬儀の日にわかりました。その日、また何羽ものタンチョウが上空を飛び、出棺までの長い間、ずっと鳴き続けていたというのです。「お別れをしに来ていたんだな」と人々は納得したそうです。
昔話にも登場する日本の鶴・タンチョウが、人間とともに、いつまでも幸せに暮らせる環境であってほしい、と願います。
今日のPHOTO
北海道のTさんからは、「5月に生まれた幼鳥と親鳥の3羽が近くの畑で餌を啄んでいました。親鶴が絶えず幼鳥を見守って辺りを警戒している姿に親鳥の思いが伝わってきたようで胸が熱くなりました。これから厳しい冬の自然の中でも逞しく成長してもらいたいです」と頂きました。3羽が優雅に大空を舞う1枚も、HPでご紹介します!
各地で紅葉が見頃ですね。美しく色づいた秋を眺めに出かけませんか? 今週も良い一週間でありますように!ね!
いつもより少し足を伸ばして、ウォーキングしてみたい、気持ちの良い季節です。
短い秋を楽しみましょう! 今週も心温まる1週間でありますように!
タンチョウヅルの親子
優雅に大空を舞うタンチョウヅル