月曜メルマガ

2023.02.06

vol.618 春の香

2月4日は立春でした。春が立つとは、凜とした寒さの中に清らかな春が芽生えてくるような感じがして、素敵な響きだと思います。
まだまだ寒い日が続きますが、春に向かっているというだけで、心がほっこりしてきます

*..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*

本部会館の近くの遊歩道沿いには、梅の花が咲いていて、今、その香りの盛りです。

梅の花の前にたたずむと、なんとも言えぬ清々しい香りに包まれ、体のなかの香りの記憶が呼び覚まされていく気がします。昔住んでいた家の周囲は畑が沢山ありました。家に向かうのに畑の中の道を通り抜けると、大きな梅の樹があり、毎年、雪が溶けはじめた頃にひと筋に香るような凛とした香りが漂うのです。これから春に向かってゆく予感を抱きながら、その小さな道を通いました。

畑の持ち主は優しいおばあさんで、ぬかるみやすいその道には、よくヒノキの葉が敷かれていました。うちによく来ていた黒猫が、晴れた日に時々ツンとしたよい香りをさせているときには、ああ、あのヒノキの葉の上でゴロゴロしたんだな、と分かりました。
ある時、あの大きな梅の樹も、おばあさんの家族の総意で伐られてしまい、さぞおばあさんは悲しかったろうと思います。

やがて梅の後には沈丁花が香り、季節は、様々な香りに彩られていると思います。散歩道のふとした香りからまるで数珠つなぎのように記憶がつながってゆきました。そうやって1人1人、育った土地、過ごした場所の思い出が胸に残っているのだと思います。南国育ち、北国育ち、皆さんが夫々の場所で懐かしく記憶に残る香りについて、一度伺ってみたいです。

今日のPHOTO

今週も、神奈川のTさんより頂いた群馬・榛名神社の双龍門の写真です。

「奇岩・巨岩に囲まれた地形で、修験道の霊場としても有名だそうですが、とても穏やかな優しい雰囲気を感じた神社でした。
参道の途中、脇にそれて上の方へ登ってみたかったのですが、『クマが出ました』の注意書きがあったのでやめました 」

それでは、今週もどうぞ素敵な一週間をお過ごしください! 笑顔の花を沢山咲かせましょう!

榛名神社榛名神社