月曜メルマガ
2022.12.05
vol.609 落ち葉舞い落ちる道
早いもので、もう今年最後の月になりました。「小雪」から「大雪」へ移ろうとする暦どおり、北海道から東北にかけて大雪が降っています。
一年の締めくくりの大祓と年始の祈願は、今年も雪の中の清らかな行となるのでしょうか。何かと気ぜわしい季節ですが、自観しながら走って参りましょう!
*..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*
繰り返し同じ夢を見ることってありますか?
私が子どもの頃の話ですが、決まって同じ夢をみることがありました。
夢のなかのその場所は、立派に四角く刈られた生垣が迷路となっています。イギリスの城の庭によくあるようなその迷路は、自分の背の高さより高く、生垣の樹の葉は密生していて、周囲を見渡すことができません。最後にたどり着くまで、その歩みを止めることができません。
そして何をしているかというと、その迷路を歩きながら、蜿蜒と続く生垣から落ちる葉を掃き集めているのです。
ほうきと塵取りを持って迷路の生垣の中にいる自分。たった独りで誰の姿も見えず声もない。終わりの無い行程。もう誰かが次の地点に先に着いている。でもこの無限に見える落ち葉を全部掃き集めなければそこに着くことはない。
そしてハッと目を覚ますたび、現実よりもリアルなその夢に、心が押しつぶされそうになりました。
充分に歳をとったある日、ふとその夢を思い出して、法友に語ると、その人がこういいました。
「掃き清められて綺麗になって行くんだね。素敵な夢だと思った」えっ・・・。意外な言葉を投げかけられたので、もう一度、それは苦しい夢だったと説明すると、友人は「だって、色々な色の落ち葉が沢山あって、それを掃いて集めていくんでしょう。とても綺麗でいいなあ」。
その真逆な言葉を聞いていると、終わりのない現実を生きていくのが辛いと感じていた、あの頃の夢の中の風景に、陽が差してきました。
迷路のなかにいても、ほんの少し、ひとつずつまたひとつずつ落ち葉を愉しみつつ進んでいけばいいのかな。
さあ、今日は現実に風に舞う落ち葉のなかを歩いて来よう。
今日のPHOTO
大阪のOさんから京都・南禅寺近辺の写真を頂きました。3年ぶりに京都での会場でのビデオ上映会に参加された際の一葉とのこと。
「前と変わらず、皆様と共に受講出来た、居心地の良い会場の雰囲気でした。皆 次回の上映会を楽しみにしています。」
一気に寒くなってきました。どうぞ暖かくして、お元気でいらしてくださいね!
南禅寺付近の紅葉
南禅寺近くの景色