月曜メルマガ

2022.10.24

vol.603 秋の里山

各地から、紅葉のたよりが届いています。夏には生き生きとした緑だった山が、黄色や赤に染まって、まさに「山粧(やまよそお)う」美しい季節になりました。
駆け足で通り過ぎる秋を、もう少し味わいたいです!

*..。o○☆゜・:,。*:..。o○☆*:゜・:,。*

秋晴れの日、里山のなかに散策に行きました。

尾根へと向かうまで、そう距離はないのですが、すでに汗をかきました。森の奥では平地では聴かない鳥の声が響いています。誰もいない山の尾根の道づたいに歩いていくと、時折り、ナラ枯れの樹が伐採されていました。カシノナガキクイムシが媒介する「ナラ菌」によって樹木が水を吸い上げられなくなって枯れてしまうのだそうです。近年全国で問題になっていますが、戦後、木炭が使われなくなってその材料であったコナラやミズナラが切られなくなったこと、温暖化によってカシノナガキクイムシの生息域が広がった、ということが原因なのだそうです。

ふと風が吹いてきて、トン、トン、カコーン、カコーン、と音がします。何ごとかと思ったら、足元にドングリが次々と落ちてきました。
歩をすすめると、追いかけるように、トン、トン、カコーン、カコーン・・・。
まるで森の精がいるようで、少し微笑んでしまいました。

もう里山も端の方になり、目の前が開け陽がさす草原がありました。武骨で大きなベンチに腰掛けて太陽と風をうけて、次々に鳴り響く、どんぐりやクヌギの実の音にしばらくのあいだ耳を傾けました。
いつの間にか、パソコンをにらんでいた目の疲れも少しとれて、偶然見つけた豆腐屋で、おぼろ豆腐と油揚げを買って、あとは万歩計を見るのを楽しみに、遠回りして帰路につきました。

今日のPHOTO

京都のKさんから頂きました。暖かな陽射しの中、藁の匂いが漂ってくるようです。

「京都嵯峨野の田園風景です。この辺りは歴史的風土特別保存地区に指定されていて現状変更できませんので、この長閑な風景は昔のままです。稲刈りが終わった後もあぜ道に立っている沢山のかかしは地元の高校生たちが作ったものです。」

今朝は、寒い週明けです。暖かくしてお過ごしください! 今週もどうぞお元気で!

田園風景

田園風景