生活の中の神道
2022.06.03
お盆と神道

再び冥府にかえる精霊を送るというお盆の送り火
京都五山の送り火は風物詩の一つ
古来からある祖先崇拝
お盆については、多くの方が仏教の行事とお考えと思いますが、元来は仏教伝来前より日本にある先祖祀(まつ)りがもとになっています。
ところが、江戸時代に入り、幕府が戸籍代わりに檀家(だんか)制度を作り、人々の先祖供養を仏式のみ許可したため、お盆も仏教のみの行事と認識されて、現在に至っているのです。
日本では、古くから神祭りと共に、ご先祖さまの御霊を丁重にお祀りする祖霊祭祀が行なわれ、人々は神と祖霊に平安な生活を願いました。
この神とは唯一絶対の神でなく、自らとつながりのある先祖が徐々に昇華して神となったご存在であると信じてきました。
年中行事の中で、お盆と正月が二大行事として重視されるのも、お盆がご先祖さまを、お正月が神様をお祀りする行事として、いづれも我々日本人とつながりのある祖霊や神々をお招きするという意味を持つからなのです。
ちなみに、仏教行事のお盆は、『
仏教が伝来すると、
霊魂観の違い
日本では長らく
仏教の理想は、六道(天界・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄)への生まれ変わりから脱して、湟
これに対して神道は、現世を第一に考えています。人が亡くなった後も霊魂は不滅であり、祀られて鎮まった〝みたま〟は子孫を見守る祖霊となります。
こうした考え方により、葬祭では故人の生前の功績を称え、威徳を
そこには、故人の霊魂と遺族との直接的な関係があります。神道では一般に五十日祭をもって忌明けとなります。
神式の祖霊舎
お盆の期間中、神道式の家庭では、祖先を祀るための祖霊舎(それいしゃ)を清めて、季節の物などをお供えし、家族揃ってご先祖さまをお祀りします。
故人の御霊が移された
神社のお神札を祀る神棚とは別に、神棚より低くなるよう安置します。
幽世・隠世
神道には、「
一般には死後に霊魂がいく、いわゆる「あの世」と考えられがちですが、『古事記』や『日本書紀』などの神話では、必ずしも死後の世界とは考えられていません。なお幽世への関心が高まったのは、江戸時代後期、国学の四大家の一人、